2015年7月27日 (月)

散文詩・星の光

見上げれば真夏の太陽。
纏わり付く蒸せる様な熱気。
しかし、これよりも熱く熱く胸を焦がす想い。
…これぞ恋心だ、とは全人類が知る想いです。
な~んて話が拡大しましたが。(笑)

詩人は言葉を編みながら人類が抱える切ない恋心を美しく纏めるのが仕事です。
ああ、この想い…、なんと表現したものか…。
もちろん、直接的な表現をするのはご法度。
そして、遠回しにすればするほど、美しい物言いにすればするほど、糸がこんがらがります。
ロマンチックなラブレターも良いけど、核心的に一言でハッキリと言えたら…、なんてね。(笑)

表現とは一生掛かる宿題です。
でも、そんなことオクビにも出さずに華麗にやってのける天才も居るんです。
ミューズの神様のお手並み…もうあのプレゼンは流石、神様というしかありません。
あたかもモーツァルトの音楽の様にパーフェクト。
足す所も引く所も無い、完成美に満ち溢れていました。
天才の天才たるところ。
魂を抜かれた様にうっとりと神様を見つめます。
あの才能が羨ましい。。。
私はもっと必死こいて頑張らなくちゃ!

 

散文詩『星の光』


ハレの日。
一瞬の花火を観る様に輝くあのひとを見つめます。
華やかに美しく夜空を彩る花火を愛でるかの様に。
時が経つのも忘れうっとりと魂を抜かれたままに見つめます。
そして名残惜しみながらも花火大会は終わり、静まり返った夜空には無言の星たちがひっそりと瞬きます。
何億光年も先の遠い宇宙の星の光、今、美しく瞬いているこの光は死んでしまった超新星の光だったかも知れません。

電波を通して美しく微笑むあのひとも超新星と同じこと。
今はもうその場所にはいない。
見ることも、触れることも叶わない、幻のあのひと。
この瞬間にもあのひとが輝いていたとしても、別世界のこの場所からは見ることは出来ません。
生きているあのひとと接近するのはハレの日だけの特別な出来事だから。
一瞬の花火の様なハレの日は儚く心細いぎこちない時間だけが通り過ぎ、ぽっかりと胸に開いた大きなブラックホールが心を押し潰します。
深い闇と孤独が両目から光を奪い、魂は真っ暗な宇宙を彷徨います。

青い空、燦々と輝く太陽。
両手を掲げ、無邪気な子供になって太陽の光を全身に浴びると、光の中に微笑むあのひとの姿を見つけました。
あのひとの微笑みがブラックホールを消し去り、尽きることの無い勇気を授けます。
決して後は振り返らずに、ここから始まる輝く未来だけを見つめて歩いて行く時、ふと横を見れば、にっこりと笑うあのひとの瞳が暖かく、そして真っ直ぐに見つめていました。
どちらからともなく手を取り合い、光の中を歩いて行く先にはパンドラの箱の最後のひとつ、
希望が光輝いていました。

目蓋を開け夢の世界から引き戻されれば、電波から別の次元のあのひとが胸に抱(いだ)いた琴線を掻き鳴らし、愛の歌を歌っていました。
涙がひとつ、ふたつ、みっつ、ぽろぽろと零れました。

2015年4月10日 (金)

詩・何処へと

 

『何処(いずこ)へと』


何処へと行(ゆ)けば良(よ)いのでしょう
乾いたコンクリートのビルの窓に
あなたの横顔が映るのでしょうか

何処へと送れば良いのでしょう
知らない空に浮かぶ蜃気楼のポストなら
宛先の無い手紙も届くのでしょうか

何処へと投げれば良いのでしょう
深紅の薔薇に託された恋の炎は
ただ待ちわびて燃え尽きるのでしょうか

息をせぬ活字と虚ろな電波がすれ違い
温かな血潮が満ちる指先が
かすかに触れた合った記憶さえ
幻の様に遠ざかるのかと

美しい輝きを従えて優しく微笑む
大きな黒い瞳の中に見つけた
生命(いのち)の星々が瞬く遥かな銀河に
止まることのない刹那の時を愛おしむ

秘やかな奥深い胸の泉では
投げられたコインの波紋が
優しく水面を揺らし続け
永久(とわ)に枯れることのない
豊かな湧水に溢れているのなら

心を閉じこめる固い氷の塊を
トールのハンマー(※)で打ち砕き
新しい春を目覚めさせましょう

暖かな風に運ばれた花びらで
桜色に頬を染め
遠い空のあなたに呼び掛けましょう

あなたは何処にいるのですか
あなたを待っていていいですか

大切に育てた光の卵は
静かに刻(とき)を待ちます
あなたの口づけで
生命(いのち)の歓びとなることを

目覚めた光の小鳥は囀ずります
愛しています
愛しています
…と繰り返して

いつまでも
あなたの両手に包まれて
光の未来を囀ずるでしょう
大きな輝く黒い瞳の宇宙で
時空を羽ばたく縁(えにし)の絆で


(※)トールのハンマー
北欧神話の雷の神トールが持っている最強の武器。
別名ミョルニル。
ちなみにFF7ではありません。(笑)


2015年1月23日 (金)

詩・天使の来た日

 
『天使の来た日』


目の前の当たり前の風景
見慣れた部屋の見慣れた一角
果たして此処は何処であったのだと
手を伸ばし宙を掴む仕草をする

瞼を閉じれば闇の一部となった意識が
肉体という小宇宙から三千世間の宇宙へと
恰も当然の如く繋がるのだなどという
傲り高ぶる人の世にどっぷりと浸かり
蓮の様に清浄でありたいと望むささやかな欲さえ綻ぶ頃
光を求める我に驚愕する

ある時は大地を踏みしめ
ある時は大波に流されるまま
多生の中の一生を
膨大な様で一瞬の様で
或いは錯覚と決めつけて
目の前の世界だけしか見えぬ時の羅列
これを人生と呼ぶだけの小さきもの

気付けは半世紀という感覚を携え
生かされるべく辿り着き
此処からまた浮游する予感に
諦めを認めるべきか

見慣れた目の前の風景に三千世間の宇宙が同在し
胸中より歓喜が湧き出でる小宇宙の我に迎合するのは
琴線を揺らす存在となった生命の輝き
欲する事さえ浄化させる霊の呼応に
身一つのみに霊の想いを刻み誕生した瞬きを思い出す

現世を羽ばたき
求むるままに風景を創造する霊の自由
枷も鎖も自らが作り出した幻影であるのは
とっくに解っている

描きたいものを描き
偽らざる霊の叫びこそが宇宙の歓喜となる事を
細胞の一つ一つは知っているのだ

生命を喰らい生かされる罪深き定め
嘆く事が正しいなどという過ちも及ばない
自然の秩序が導く原点に還り
再び羽ばたく事を学ぶ

瞼を開ければ見慣れた風景
しかし光が差し込んでしまった後では
そこが新たな出発の場所であった事に気付いていた
過去世に大海となった涙の一滴が
今さら一粒二粒増えたところで何を恐れるというのか

胸中の琴線が雅な音色を震わせ
三世を繋ぐ道標となる事を
瞳の中の光は静かに輝き教えている

美しき霊よ
現世の再会に蝋燭を灯し
甘美な五感に生を委ね
祝福の祈りと共に歓喜の旅を歩み給え

2014年8月21日 (木)

詩・とんぼ

 

『とんぼ』


アンテナのてっぺんに
陣地獲り合戦で
大将になったのは
お空の青色を映した
すっとした
細長いお腹の
しおからとんぼ

まっすぐに伸ばした
薄青色のお腹は
大空の青色とよく似合う

お日様から
青色だけを受け取って
ハッカのように
ツンとした
澄んだ空気をつくりだす

透明な羽のレンズは
光の粉を注がせて
青い高い大空と
一緒に秋を連れてくる

わたしの人差し指を見て!
あなたはだんだん眠くなる

ぐるぐるぐるぐる
眠くなる
ぐるぐるぐるぐる
目が回る

小首を傾げて
わたしの人差し指を
じぃ~っと見つめる

あなたは
ぐるぐるぐるぐる
じっとして
ぐるぐるぐるぐる
捕まえた!

大きな目玉を
もっと大きくして
あなたは羽を震わせる

大空へお帰り!
そして今度は
大空のてっぺんで
あなたは
大将におなりなさい

青色の
ハッカの空気を注がせて
秋の大将におなりなさい

 


今年始めてのしおからとんぼと遭遇しました。
車のアンテナの先っちょに止まって私をじぃ~っと見つめました。
思わず指をぐるぐる回してしまいました。
童心に帰ってしおからとんぼと遊んだら心が固まっていた悪いものがすうっと消えていきました。
自然の生き物に慰められて、再び元気を取り戻した心が最初にしたかったのは、しおからとんぼと遊んだ楽しさを詩にすることでした。
共依存する地球上の生命、優しく支え合っている大きな慈しみを感じました。
スズメバチにもしおからとんぼにも私はきっと命の存在を教えられたのですね。
…ありがとう。
そんな気持ちになりました。

2014年8月 3日 (日)

詩・もしもの話

 

『もしもの話』

 

もしも
今夜の夢の中で
あなたに逢えたら

あなたはどんな顔を
しているのでしょう

笑ってる?
怒ってる?

出来ることなら
ずっと
笑っていて欲しいけど
怒っているのも
まあいいかな?

あなたが笑っていれば
きっと
翼を持っているかの様に
どんな道でも軽やかに
口笛を吹きながら
歩くのでしょう

あなたが怒っていれば
まるで
怪獣が暴れているかの様に
石ころ道を大股で
蹴っ飛ばしながら
歩くのでしょう

そして
力強い感情が
逞しい情熱となって
あなたの向かうべき道を
進んで行くことでしょう

もしも
あなたが悲しかったら
それでも
誰にも気付かれない様に
曲がった道でも知らんぷりして
心を凍らせたまま
歩いて行くのでしょうか

そんなあなたの顔を見たら
私の心が凍らないうちに
代わりに私が泣きましょう

あなたの分まで
泣いてしまうのだから
あなたは前だけを見て
走って行けばよい

あなたらしく
のびのびと
翼を生やして
この
人生という
遥かな道を
天使のあなたは
歩いて行くのでしょう

もしも
今夜の夢の中で
あなたに逢えたら
透明になって
あなたのやさしい唇に
そっと
口づけをしてもいいですか?

2014年6月21日 (土)

詩・Passion

Jポップ風の歌詞を書いてみました。
ルパン三世のテーマみたいなカッコいい曲で男性ボーカルで歌って欲しい感じです。(笑)


『Passion』


遠く見つめる
あなたの横顔

今 再び巡り逢えた

瞳の奥に
秘めた奇跡

今 叶える愛の約束

触れる指先に
確かな温もり伝え
愛の媚薬に漂う

運命の

あなたの存在が
全ての悦び

今日 始めよう
そう 二人で

時の輪廻に
夢輝く
無垢な情熱
身を委ねて

触れる指先に
確かな温もり伝え
愛の媚薬に漂う

運命の

 

宇宙(そら)の神話の
女神の気高さ

今 重ねる宝石の唇
熱い記憶

今 絆が結ぶ抱擁

交わす口づけに
確かな真心伝え
愛の魔法に麗(か)かろう

運命の

あなたの存在が
全ての悦び

今日 始めよう
そう 二人で

時の輪廻に
夢輝く
無垢な情熱
身を委ねて

交わす口づけに
確かな真心伝え
愛の魔法に麗(か)かろう

運命の

触れる指先に
確かな温もり伝え
愛の媚薬に漂う

運命の 

2014年5月19日 (月)

詩・風のように生きたい

 

『風のように生きたい』

遠い 遠い昔
小さな 小さな火種は
大きな願いを持った
ふぅ〜っという
人間の温かい息の風で
揺らめく炎となりました

炎は凍える人の体を温め
揺らめく炎を見つめる人に
安らかな眠りを
与えました
心を満した炎は勢いよく燃えて
もっと幸わせを求めて
愛する人を満たすために
未来にたくさんの夢を馳せました
創造力となって
閃きを様々な形へと
創り変えました

大地の上には
たくさんの物体が表れました
人々は
物質の質感を両手で確かめ
手のひらにしっかりと
重さを感じます
身に物を着ける喜びは
心を豊かにしました
もっと もっと
満たされることを望みました
所狭しと
物質がひしめき合います
身に付けた物で
息が詰まります
余りにも重くて
ふぅ〜っと
体から風がおこりました

風は天高く舞い上がりました
雲の壁を突き破って
穴の開いた雲の中から
雨の涙がひとつぶ零れました
堰を切ったように
雲はさめざめと泣きました

ガラス窓についた雨の雫が
すう〜っと伝い降ります
ガラス窓を見つめる人の代わりに
頬を伝う涙となって
創造の火を燃やし
たくさんの物質を携えても
心には隙間が空き
たくさんの涙の雨が降ります

風は扉をすり抜けて部屋へ入りました
甘いバニラの香りを運びながら
窓を見つめる人のまわりを
ぐるぐると回りました
形の無い風は心の隙間から
そぉ〜っと魂に入り込み
はぁ〜っと
温かな息を吹きかけました

清らかな 清らかな
温かい雨が
心いっぱいに溢れます
ふぅ〜っと
心がひとつため息をはくと
立っていた両足は力強く太い幹となり
大地にどっしりと根を張ります
両腕には豊かな葉が生い茂り
瑞々しい果実が
艶々と輝いています
枝には小鳥たちが遊び
愛の営みを交わして
新しい生命の喜びを歌います

わたしは風
どこへでも
透明な姿で
自由に羽ばたく

船の舳先でカモメを追いかけ
風見鶏に号令をかける
火と土と水に挨拶をして
空の星にも会いに行く

わたしは風

いつまでも
風のように生きたい

2014年4月15日 (火)

詩・小鳩

 

『小鳩』

 

私の腕(かいな)に抱かれた
可愛い小鳩

白い小鳩よ
笑っておくれ

お前の瞳に
空は
何色に映るのだろう

燦々と輝く
太陽のひとと
巡り逢えた日

澄み切った青空へ
未来と希望を
描いた

俯き加減にもの想い
混沌を受け入れた
曇り空が
手足に枷を着けた

黄金の輝きが
真っ赤に熟した
燃ゆる心は
茜色の夕暮れ

夜の帳(とばり)が
美しい秘め事を
そっと隠す

小鳩よ
小鳩

大きくなあれ

そして
想い人への
手紙を届けておくれ

知らない街の
知らない番地に
棲んでいる

太陽のひとが
隠した心のポストへ
そっと
ナイチンゲールの手紙を
差し入れて

今宵は月を
仰ぎながら
二重唱など
口ずさみませんかと
伝書鳩になって

背後から
見えない腕(かいな)が
私を抱(つつ)むと

小鳩は
羽を緩めて
小首を傾(かし)げ

すやすやと
眠りにつくでしょう

夢の色に
空を染め
白い羽に
虹を映して

小鳩は
すやすやと
眠ることでしょう

2014年4月14日 (月)

詩・一輪の薔薇

 

『一輪の薔薇』

 

漆黒の闇の底から
骨張った薄蒼い無数の手が
触手となって蠢(うごめ)くと
鮮赤色だった血潮は
少しずつ暗褐色へと淀みだす

その時を待っていたかのように
躯から糸を紡ぎながら
抜け出した魂は
灰色の靄の中に消えて行き

眠りの世界の先の
底知れぬ無間へと辿り着く

死人(しびと)の国の門が開き
過去となった人々が
真っ赤な唇と桃色の頬で
ふさふさとした黒髪を艶々とさせながら
活気だって往来を行き来して行く

死人の街の招かれざる生者(せいじゃ)

鋭い閃光を放つぎらぎらとした眼(め)が
じぃっとこちら凝視する

背筋に凍る物が流れ
思わず目を伏せ
俯きながら往来の中に混ざった

何処へ行くとも
何をするとも
行く宛もなく
死人の列に続く

ふと俯いた顔を上げれば
遠い日の色褪せたあの部屋に
あの時のまま
死人となって生きる
あの人と佇む

決して交わらない視線
永遠に開かぬ唇

壁一面に飾られた
花籠の造花を見つめる

無造作に放り込まれた
3束の深紅の薔薇の花束も色褪せ
埃を被った造花だった

ケタケタと高笑いをする
ゼンマイ仕掛けの人形たち

せわしなくあちこちに向き直る桜色のウサギ
真っ赤な目をチカチカと点滅させて這いずり回るロボット
けたたましくシンバルを叩き打つゴリラの虚ろな笑み

癌細胞のように
限りなく増殖するそれらが
死人のあの人と
生者の私の空間を埋める

死人のあの人が
無表情に黙したまま
手渡した白い錠剤を
掌に乗せ
私はじっと
それを見つめている

掌を口元に近付け
目を伏せた

まばたきをして目を開くと
カーテンから眩しい光が漏れ
鳥たちの美しい囀りが聞こえてくる

すべてが鮮明で
輝いていた

生々しい掌の感触
掌には白い錠剤は無かった

口にしていないのは
こうして目覚めているということが
物語っているというばかりに

纏わりつく死人の影を追い払い
髪をかき上げると
視線の先には

鉢植えの薔薇に
鮮やかな紅(くれない)色の花が

凛と一輪

咲き誇っていた

2014年4月 8日 (火)

詩・オレンジ色のくに

 

『オレンジ色のくに』

 

オレンジ色のスニーカーの
真新しい真っ白な靴ひもを
キュッと、いつもよりきつく締めているせいか
朝日にはにかんで
わざと青空を仰ぎます

空の上も
地上に負けないくらいとても賑やか

思い思いのポーズで
まるでファッションモデルにでもなったつもりで
雲たちは次々に表情を変えるなんて
なんだかとても生意気

ならば、ちょっと気取って
パリの朝市のように宝探しをしましょうか

あの雲は
クロワッサン
あそこのは
不格好な梨
こっちには狐が走ってる
向こうの
怪しげな骨董品は
マリー・アントワネットのティアラですって?
なんとまあ、ショパンの心臓まで!

大声で歌うのは誰?
遠くから誇らしげに輝きながら
我こそは空を制す者と
立派な飛行機雲を携えて
ジェット機がモデル達を蹴散らすから
もう大変

ちりじりになって
元通りに雲たちはぽかんと浮いてしまうのだから
まあ、変わり身の早いこと

足元に気を付けなさいと言うばかりに

そんなことはお構いなしの
朝寝坊の猫はひとつ欠伸をしてから
身だしなみを始めます

おお、春よ
恋の季節よ

小鳥のカップルのデュエットに
カラスがブラボーと
黒い羽を揺さぶりながら見送ります

お洒落なスカートをはかせたチワワを抱いた奥さんに
レトリバーに綱を引かれておじさんが
挨拶を交わしていると
自慢のフェレットを二頭立てにしたおじいさんが加わります

高架橋から電車の窓越しに
仕付け糸を外したばかりのスーツの青年が
顎をキリッとさせて太陽を仰ぐ頃

自転車の前と後ろに兄弟を乗せて
力強くペダルを踏むシングルマザーの背中も

空き缶を拾いながら
黄色い歯を輝かせて笑う旅人の頬にも

透明なオレンジ色をした
お日様の光線に細胞を振るわせています

わたしの心も振るわせて
まあるい地球(ほし)ごと振るわせて

在るがままのそれぞれの存在も
一瞬の断片の様々な命も

オレンジ色の
スニーカーに
連れられて
命の国で
散歩する朝

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